「ITファストコンサル」宣言

2013年9月12日 一般社団法人千葉IT経営センター 代表理事 野村 真実
 中小企業様へのITコンサルを生業にしてから、あっという間に6年が経過いたしました。その短い経験の中で、芽生えてきた自分なりの考えをここで整理したいと思います。
 お付き合いしている企業様の中でも、社員を大切にする経営者は、安定した利益を上げ、生活を安定させることに最大限の努力をしていますが、ビジネスモデルが早いサイクルで変化し、利益の源泉(強み)が陳腐化していまい、安定することが困難になっています。今まで以上に利益を上げるためには、企業内の隅々で生産性を上げ、ムダ・ムリ・ムラを省く仕組みが必要です。そしてITもうまく活用し、営業力強化やコスト削減に結び付ける努力が重要です。
 では、安く、速く、十分なIT活用を進めるための課題は何でしょうか?
 私は、下記の3点が重要な課題だと考えています。
①「思い」を持ち、大局的な視点で「情報」に対峙する人が育っていない。
 外部環境の変化、社内状況変化による影響を受け、「情報」は常に変化し続けるが、一喜一憂せず冷静にデータを見ることにより、新たな気付きと知識が生まれます。例えば、技術的に優秀な製品やサービスが市場に受け入れられず、ちょっとした気遣い(ユーザビリティ)で市場から評価されることがあります。まず「思い」を持つことから始めなければ、課題は解決しません。
②ITは「情報」を扱う技術であるが、各種の「情報」を知識化するための方針が定まっていない。
 例えば、「顧客情報」は年賀状ソフトや受注管理ソフト、および多くのEXCELや紙の中、そしてメール本文等で情報が散乱しています。業務で活用する情報にはさまざまなデータが含まれています。これらのデータをもとに、状況と用途に応じた視点で加工、集計することで、新たな情報や知識を取り出すことができることを認識し、データの整理・整頓の方法や、見える化の仕組みを決める必要があります。
③「情報」の本当の価値は自社にしか分からないが、その価値が共有されていない。
 例えば、facebookの「いいね」のように、価値を伝えることも重要です。営業日報、作業日報、クレーム情報、トラブル情報など、日常業務で得られるさまざまな情報とそれに対するコメントをデジタル化し、グループ内や組織内で共有することで、顧客サービスの向上や製品の品質向上につながります。どの情報に価値があったのかが分かる仕掛けが重要です。
 上記の課題は、根本的なものであるにもかかわらず、あまり教育でも取り扱われていない分野であり、ほとんどの中小企業では、勘と経験をベースにした「情報」との対峙が行われていると考えます。「思いを持つ」人が、内外の環境に触発され、知識を生み出し、その思いを実現するために「情報」は存在します。そのためIT利活用を支援するための新しいコンセプト「ITファストコンサル」を企画し、実践して、多くの中小企業が自分たちの手でIT利活用を進めるための整備を行いたいと考えました。
 お客様に認めてもらえる「ITファストコンサル」分野を確立したいと思います。簡単なことではなく、最新のハイレベルなIT技術を活用しないことに各種異論もあるかと出るでしょう。ただ今までの繰り返しではなく、明確な意思を持って、「安く、早く、十分な」ITコンサルを提供していきたいと思いますので、ご協力のほど、お願いいたします。
 現在、ファストフード、ファストファッションはその分野を確立し、世の中に必要なものとなりました。ニーズに素早く対応し、低コストで十分な価値を提供しています。ITコンサル分野でも挑戦し、10年先、早ければ5年先にその認知度が高まり、競争が激しく、多くの中小企業が恩恵を得るような社会になればと思います。
 ではなぜ、今なのか?それは、クラウドとモバイルの次元の違う2つの革命によるものです。当然、すでに気付き、IT利活用にて競争力を上げている中小企業も多数ありますが、中小企業100万社のうちの数%に過ぎません。「情報リテラシー」格差も未だ大きな問題となっています。
 中小企業におけるIT利活用の実践や実践を支援する活動において、今まで蓄積した経験から、よりよいITコンサルを実現するためには、何が必要かを考え、以下の結論に至りました。
 ではここに、「売上を最大化し、コストを最小化するためのIT利活用」を中小企業目線で進める「ITファストコンサル」開始を宣言いたします。
 <宣言文>
  「ITファストコンサル」は、以下の「6つの価値判断」を持ち、努力を怠ることなく、丁寧に、
  中小企業のIT利活用を支援いたします。
   ①「ITスキル向上」よりも、「思いのある人」作りを
   ②とにかく低コストよりも、「得られる価値>投資」を
   ③1年かけて90点よりも、「2か月で60点」を
   ④緻密な診断よりも、「課題解決」を
   ⑤守りのIT活用よりも、「攻めのIT活用」を
   ⑥アルゴリズムの巧拙よりも、「コミュニケーションと業務プロセスの巧拙」を
以上、野村拝
(PDFファイル)